2022年5月31日火曜日

旧暦5/2 後ろ姿

 垂渓庵です。

先日、通勤途中のこと。身長が高くすらっとした後ろ姿で、ミニスカートをはいたとてもスタイルのいい人がいた。きれいな金髪のロングヘアーだ。 これで顔立ちが整っていたら、さぞ男がほうっておかないことだろう、と考えるでもなくぼんやりとその人を見ていた。気づくとおれの周りの男性諸氏もちらちらとその人の方を見ていた。

 これが平安時代の物語や中世の擬古物語なら、きっとあの後ろ姿だけで惚れる貴公子が掃いて捨てるほどいることだろう。事ほどさように当時は男と女の接点が少なかったのである。

 途中、大きな駅に着いて人が動き席が空いた。その人が向かいの空いた席に座った。マスクをしているのでよく分からないところがあったけれど、その人は男だった。びっくりだ。 なんというか、一挙に物語のジャンルが変わった音がした。これは、あれだ。『源氏物語』なんかじゃなくて『昨日は今日の物語』に出てくるような衆道系の話だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿