2016年4月21日木曜日

旧暦3/15 当代幸枝若さん

垂渓庵です。

わたしが浪曲を聴くようになったきっかけは、去年の年末に国立文楽劇場で浪曲を見てきたことだ。ということは以前書いたように思う。その際の強く印象に残った一人が当代の幸枝若さんだ。

当代幸枝若さんの演目は「加茂の河原」。会津の小鉄シリーズの一つだ。当代幸枝若さんはとにかくのりがよく、見ているこちらがうきうきしてくる演じ方だった。

で、その幸枝若さんを見ようと思ったとたん、病気で浪曲会を休まれることが続いた。わたしが行った浪曲会ではその穴を春野けいこさんが埋めたりしておられた。

大丈夫なのだろうかと思っていたが、その後退院されて、今は元気に活躍されているはずだ。

またお元気な姿を高座で見たいと思う。

初代幸枝若さんのCDをたくさん聴いてみて思ったことだけれど、当代の幸枝若さんは、初代幸枝若さんの特に滑稽を狙ったケレン物の語り口を受け継いでおられるような気がするのだけれど、どうだろう。

そういうことを思ったときに周りに誰も声をかける相手がいない。わたしに友だちがいないわけではなく、浪曲を聴く人間がいないのである。このお寒い状況を何とかしようと思っても、何ともならない気がする。今は浪曲にとって冬の時代だ。いや、氷河期か。国本武春さんもお亡くなりになってしまったし。いっそうちの文化鑑賞会に浪曲をフィーチャーするか。でも中学生から高校生まで聴いておもしろいような演目があるのだろうか。

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