垂渓庵です。
最近すっかりブログの更新が滞ってしまっている。夏休みに入り、遊びほうけていたせいかというと、そうでもない。
読む方が面白くて、どうも書く方に気が乗らないというところだ。もちろん、読むのがガシガシ進んでいる訳でもなく、のんのんと進めている。暑い夏にはぴったりだな。
以前、織田作之助に少しはまっていて、いくつか続けて読んでいると書いたのは、このブログだったか。あるいは裏の日記の方か忘れてしまった。
織田作之助は、予想外にいろいろなものを書いている。「夫婦善哉」のイメージだけでとらえてはいけないということだ。
今のところ一番変なのは「猿飛佐助」だ。表題だけ聞くと時代小説のように思えるが、決して普通の時代小説ではない。関節を外しているというか、時代ものの骨法を無視しているというか、何とも奇妙な小説だ。佐助の師匠にしてからが得体の知れない人物で、食い意地がはっているし、お漏らしもするのである。
結核で早世したけれど、もっと長生きさせてみたかった。きっととんでもない作品を書いたことだろう。どんな方向にとんでもないかは保証の限りではないけれど。
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