垂渓庵です。
このところ、ちょっとばたばたしていて、あまり丁寧にニュースや新聞を見ていない。というわけで、スコットランドが独立することになるのか、よく分からない。最近のアンケート調査によると、僅差で反対派が有利だということだったように思うけれど。
文学の世界に目を向けると、スコットランドとイングランドの対立が窺える作品が目につく。
と言うほどいろんな作品を読んでいるわけではないけれど、思いつくものがないこともない。
一つは、『三銃士』の続編である『二十年後』だ。王妃の首飾り事件で有名な『三銃士』には、清教徒革命のあたりを舞台にした『二十年後』、さらにその十五年後、ルイ14世がぶいぶい言わせ出すころを描く『ブラジュロンヌ子爵』という続編がある。
『三銃士』がぶっとい本2冊組み、『二十年後』がぶっとい本3冊組み、『ブラジュロンヌ子爵』がぶっとい本6冊組み、である。わたしは、講談社文庫から出ていたのを買って読んだ。
さて、その『二十年後』に、スコットランド軍がチャールズ一世を裏切る場面があったように思う。スコットランド人の変節ぶりが、クロムウェルか誰かに皮肉混じりに語られていたのではなかったか。なんか、イングランドとスコットランドの間には溝があるのね、と感じたことを記憶している。
もう一つは、名誉革命の頃のスコットランドのある貴族の兄弟の確執が描かれる、『バラントレーの若殿』だ。もっとも、舞台はどんどん移り、最終的にはアメリカまで行くんだけれど。
当時、名誉革命に対する反動から、スコットランドに反乱が起きた。その際、兄弟が相対立する陣営に身を投じることになったという史実を基にしている。途中からは反乱話などどっかへ行ってしまうのだけれど。
どっちにしても、なんかあるたんびにイングランドにけんか売ってないか、スコットランド。僅差で独立反対派が有利なんて調査結果が報じられたら、じゃあ賛成してやろうなんて人が案外多く出てくるかもしれない。というわけで、わたしはスコットランドが独立することになるんじゃないかと思っている。
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