垂渓庵です。
ここ数年、教えている生徒の名前をちゃんと覚えていない。中学から持ち上がった生徒はさすがに覚えるけれど、一年ないしは二年しか教えない生徒の場合は全然だ。近いところのことを覚える記憶力が劣化しているので覚えようとしても覚えきれない可能性はあるが、そもそも覚える努力をしていない。
さすがにちょっといかがなものかとも思うので、先日の授業では「きみはだれ?」と生徒の名前を確認しながら発言を促してみた。ま、そんなことやっても覚えられはしないのだけれど、名前を知り対話することで、多少パーソナルな関係を切り結ぶことができて、こちらの記憶に何らかのひっかりはできるような気がする。生徒の側の反応もそれなりに悪くなかったように思う。なま暖かい笑いが起こっていたし。
けれども、だから覚えるようにしよう、とはならないところが人間の人間たるゆえんだなあと思うのである。
こうしてわたしの短期記憶の劣化はすすんでいく。
0 件のコメント:
コメントを投稿