旧暦５／１８ 国会事故調を支持する──震災を巡る

垂渓庵です。

国会の事故調査委員会が福島第一原発の事故について明確に人災と断じた。喜ばしい限りだ。たぶんこれに対して東電や行政その他は、様々なエクスキューズを試み、テレビを中心とするマスコミにも、それに同情的な論調が見られることになるのだろう。が、大マスコミのニュースやネットの記事などを追いかける限り、あれはやはり人災だろう。

わたしは以前、こんな文章をアップした。今回の事故調査委員会の出した結論は、一般人士のこういう素朴な思いを汲んでいるということができるだろう。

あの事故を巡っては、経済的な被害が生まれただけではない。原発周辺地域に住んでおられた方々の中に、住まいを、職を奪われてしまった人が数多く出ている。それだけではない。自殺者も出てしまった。避難区域外でなおかつ高濃度の汚染がある地域に住んでおられた方だ。原発事故は「人災」ではなく東電の引き起こした「犯罪」と言った方がいいのではないか、と個人的には思っている。

事故調査委員会の報告書はここで読むことができる。報告書本体はとても大部なもので、全てに目を通すのは大変だ。が、幸いダイジェスト版も用意されている。とても分かりやすい文章だ。上にも書いたように、いずれ東電や大マスコミのエクスキューズが行われるだろう。その論調に飲み込まれないためにも、自分の目でこの報告書の一端にでも触れておく方がよいと思う。