垂渓庵です。
えっと、『作文講話及び文範』を持って帰るのを忘れてしまいました。というわけで、今日は触れることができない。
最近、わたしは最寄り駅から職場まで歩くことにしている。よんどころない事情があって、10月末に山道をかなり歩く必要があるのである。
山登りをしていた頃ならどうということはない距離&難易度なのだけれど、今の不摂生が積もりに積もった体には、まことにきつい。
というわけで、職場の最寄り駅の手前で電車を降りて、職場まで片道30数分。往復で70分近く歩くことにした。
普段職場までは「電車→徒歩」で、決まった道を往復するだけだ。通い続けてうん十年、もはや周辺の風景に何の興味も無い。でも、異なるルートで職場に行くのは妙に新鮮だ。意外な発見があったりするのである。
えらく巨大なカリンの木。門柱の上にシーサーだか狛犬だかを置いている家。梅だのざくろだのやたらに果樹率の高い庭。道幅が急に狭くなって、一部自転車の対面通行さえできない道。見ていて飽きない。今度デジカメを持って歩こうと思っている。
そんな中、奇跡的な按配で高層建築群の間隙を突いてわが職場の全景をすこーんと見渡せるポイントがあった。少しでも前後にずれるともうだめだ。周辺の建築物が邪魔をする。これは、職場のPR誌の表紙に使えるんじゃないかというぐらい絶妙の配置のように思える。
あまり愛校心が旺盛ではないわたしですら、不覚にもいいなと思ってしまった。自転車通学でこの道を使っている生徒はきっといるはずだ。彼らはこのピンポイントの絶景を知っているのだろうか。ちょっと聞いてみたい気がした。
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