垂渓庵です。
ウルトラマンメビウスの視聴という長い旅に出て、以前から抱いている疑問がまたもや頭をもたげてきた。
まずは、次の一覧をご覧いただきたい。
第 7話 ファントン星人
第16話 マグマ星人・バルキー星人
第23話 アンヘル星人「トーリ」
第32話 メイツ星人「ビオ」
第34話 リフレクト星人
第35話 ババルウ星人
第36話 サイコキノ星人「ピノ」
第39話 サーペント星人
第43話 異次元超人ヤプール
悪質宇宙人メフィラス星人
策謀宇宙人デスレム
冷凍星人グローザム
第48話 エンペラ星人
メビウスに出てくる宇宙人をウィキペディアから抜き出してみた。どうだろう。不思議なことに気づかないだろうか。
不思議なことというのは、「トーリ」「ビオ」「ピノ」を除いて、宇宙人には基本的にそれぞれの個体名がないことだ。「トーリ」、「ビオ」、「ピノ」は、善玉系の宇宙人たちで、ストーリー展開上人間たちと絡むからそれぞれの名前が出てくるのだ、と言えないこともない。他の宇宙人はファントン星人を除いて敵方なのだ。しかし、48話から最終話にかけて出てくるエンペラ星人などは、究極の敵だけれど、人間たちと絡みまくっている。なぜ皇帝を称する彼は自分の名前を口にしないのだろう。
敵方の宇宙人の中で呼称の位置づけがよく分からないのが暗黒四天王のうちのデスレムとグローザムだ。宇宙人はオープニングの最後に「健啖宇宙人 ファントン星人」のように「特徴+星名+星人」という形で表記される。それから考えると、「デスレム」や「グローザム」は星名のようにも思うが、「星人」がついていないことから個体名であるようにも思える。
もっとも、同じく暗黒四天王である「ヤプール人」や「メフィラス星人」は、他の四天王たちから「ヤプール」と呼びかけられたり、自らを「メフィラス」と名乗ったりしてる。それから考えると、「デスレム」や「グローザム」ももともとは星名ではないかという気がする。
善玉系宇宙人で言うと、「ファントン星人」は個体名がない。当然あってよさそうなものなのだけれど。ただし、「ウルトラマンプレミアステージ」なる舞台作品には、息子の「フォンタ」が登場するらしいので、本編中ではたまたま明かされなかっただけなのかもしれない。
そもそもどうして個体名が登場しないのが不自然なのか。
考えずとも分かるように、相手に名乗ったり呼びかけたりする際は、普通、個体名を用いるはずなのだ。「わたしはイスカンダルのスターシャ」、「おい、ピッコロ」などなど、例を挙げるまでもない。なのに、暗黒四天王たちは違う。お互いに「ヤプール」だの「メフィラス」だのと呼びあっている。
想像してみてほしい、スターシャが地球にあてたメッセージで、「わたしはイスカンダル」と言うところを。あからさまに嘘ではないか。その時点できっとスターシャは何か企んでいる。あるいは、悟空がピッコロに「おい、ナメック」と呼びかけたらどうなるか。喧嘩になるに違いない。
ところが、メビウスの作品世界では、いやウルトラシリーズでは、全般に宇宙人は「星人」なのだ。どうだろう、わたしが感じている不思議の正体が分かってもらえただろうか。味方は当然名前で呼び合っているし、善玉系の宇宙人には名前もある。それなのに敵方の個体名はほとんどない。敵と味方の間に横たわるこの著しい不均衡は、何に由来しているんだろうか。答えを導き出すには、もう少し時間と材料が必要だ。いつかは考察の結果をブログにアップします。気長に待っていて下さい。
それにしても不思議なことだ。
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