垂渓庵です。
おとついの日記にわたしの大まかな読書傾向などについて述べてみた。好きな作家については、書くと長くなるので割愛したが、チャペックと北杜夫さんとホーガンさんについては、「直球勝負」シリーズに書いたので、そちらをご覧下さい。
さて、最近読んでいる本を挙げてみよう。
『犯罪と刑罰』ベッキーノ(岩波文庫)
『出禁上等!』ゲッツ板谷(角川文庫)
『戊辰物語』東京日々新聞編(岩波文庫)
『言葉とは何か』丸山圭三郎(ちくま学芸文庫)
『ルネサンスと宗教改革』トレルチ(岩波文庫)
こんなラインナップになる。ぜんぶ鞄に入れているが、どれも薄いのでそんなにかさばらない。ゲッツ板谷さんの本はともかく、今ではあまり読まれない本が多いのではなかろうか。この文章を書くために無理矢理こんなラインナップにしたわけではない。いつもだいたいこんな感じになるのだ。
丸山圭三郎さんの本を除いて、他は通勤途中にある古本屋さんで買ったものばかりだ。どうしても目についたものを買って読むという感じになるので、まとまりのない選書になってしまう。
ちなみに、ベッキーノって人は全然知らなかった。なぜ買ったのかよく分からない。『嘘の効用』や『法窓夜話』などなどが好きというのと関係があるのだろうか。あるいはCDのジャケ買いのようなものか。犯罪を犯そうと思っているわけではない。
ゲッツ板谷さんの本は以前から好きだ。『板谷ばか三代』がおすすめだ。強烈な一家だということがわかる。板谷さんは、『ぼくんち』や『毎日かあさん』の西原理恵子さんに近い人でもある。『戊辰物語』は、江戸時代~明治時代の世相に興味があるので、その流れで買った。大隈重信と伊藤博文のエピソードが載っている本だ。あといくつか引用しようと思っている。
近々読み始めようと思っているものは、
『あずさ弓』C・ブラッカー(岩波書店)
『朱色の研究』有栖川有栖(角川文庫)
『プラハ冗談党レポート』ヤロスラフ・ハシェク(トランスビュー)
『第五の書』ラブレー(ちくま文庫)
だ。上二書は古本屋さんで買ったもの。下二書は本屋さんで買ったものだ。
ブラッカーの本は、以前図書館で借りて拾い読みした覚えがあるのだけれど、通読するつもりで買った。
有栖川さんの本は、好きだから買った。
ハシェクは、昭和後期以降に限って言うと、チェコ語の教科書版を除けば、「兵士シュベイク」、「不埒な人たち」に続く三冊目の翻訳だと思う。これは買わずにおられようか。
ラブレーは、渡辺訳に親しんできた者としては、やはり押さえておかねばと思う。新旧訳を比較してみるつもりだ。
寄り道をすることも多いので、違うものを読み出すかもしれないけれど、それはそれでいいと思う。どんな選書にするかをあれこれと考えて、ラインナップを決めるのも読書の楽しみなのではないか、と思ってみたりもするのだ。
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