2013年5月31日金曜日

旧暦4/22 原発とトルコ

垂渓庵です。

半月ほど前の新聞でだったか、日本の原発がトルコに導入されることになるというような記事を読んだ。トルコは地震大国と言っていいほど地震の多い国だ。そしてとても親日的な国でもある。原発を受注した連中は、そんなトルコに対して何をしようとしているのか。


黒い書評を得意とする所長の、珠玉のような黒くない書評の一つに、エルトゥールル号の悲劇と、イランイラク戦争の際にイランに取り残された邦人の救出を、自国民の救出より優先してくれたトルコの人たちの物語である『海の翼』を紹介した一篇がある。

上のリンク先を見て頂ければ分かるように、トルコはとても親日的な国だ。東日本大震災の折の支援も記憶に新しい。

そのトルコの東部で大地震が起きたのが、2011年の10月。日本からも迅速な支援が行われた。義援金も多額に上ったはずだ。トルコは1999年にも大きな地震に襲われている。地震大国と言っていいだろう。

そのトルコに日本の原発が輸出される。先般の福島第一原発の事故で安全性に疑問符がゴマンと投げかけられた原発が輸出される。隠蔽と管理能力の欠如がいまだに指摘され続けている原子力村の産物である原発が輸出される。

もし万が一トルコで日本が受注した原発に事故が発生したとしたら──そんなことは想像もしたくないけれど──、今回の決定に関わった人間は、多分、恥ずかしさの余り生きてはいられないのではないだろうか。まともな羞恥心を持った人間ならきっとそう思うはずだ。

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