垂渓庵です。
大男ときたら、次は大女だろう。おおかたの予想としては、もともと男と女には体格差があるから、女の方が少し小さめだろう、というところか。
実際のところは、なかなかに興味深いものがある。
大男の場合と同じように、『嬉遊笑覧』には何人か大女の記事を引用している。以下は、その記事の概略だ。
女長七尺余、面長二尺余(古事談)
たけ七尺三寸ある大女、名をおよめと云う(古き「年代記」)
大女淀滝(続無名抄)
大女もなかなか健闘している。というか、背丈だけでいうと、大男とあまり差はない。このぐらいの背丈になる者は、男女を問わずいわゆる巨人症だったのかもしれない。
大男が力士として生きていくことが多かったように、大女は見せ物になることもあったようだ。見せ物として生きていくのと、力士として生きていくのと、どちらにしてもつらい部分もあったのではなかろうか。彼らのような「規格外」ともいえる者にも、生きていく手立てがあったのだ、と言えば言えるのかもしれないが、生きにくい世の中だったとも言えるだろう。
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