垂渓庵です。
これは2009年1月に公開した。記事がずるずると続くうちにとうとう年をまたいでしまった。無計画に書き始めるとこういうことになる。最近いちばん近所のコンビニで気さくなおばちゃんが働くようになった。大手チェーン店にはあるまじき昭和の店に変わっていくのだろうか。今後の展開が注目されるところだ。
以下本文
ああ、とうとう記事が年をまたいでしまった、と慨嘆している垂渓庵です。
あと少しこの記事におつきあい下さい。
あ、今年もよろしくお願いします。
さてさて、前回とりあげたコンビニ、最初は二十四時間営業ではなかったように思います。
朝から夜九時や十時ぐらいまでの営業じゃなかったでしょうか。
それが徐々に時間が延びて、気づけば二十四時間営業。
アパートの近所には、おそらく個人営業と思しきコンビニもどきの店もあったりしました。
が、いつの間にかなくなってしまいました。
店員さんがアットホームでわたしは一番好きだったんですが。
他の店はどこもだいたい似たり寄ったりの客あしらいぶりでした。
マニュアルに従った対応ってやつでしょうか。
必要なことを必要な順序で言って、余計なことは言いません。
こちらも買うものを買ってさっさと帰ります。
ちなみに、いまのわたしの家の近くにあるコンビニは二軒。
ちょっと前まではもう一軒あったのですが、つぶれてしまいました。
で、二軒の店員さんは応対の仕方が実に対照的です。
一軒は他のチェーン店のコンビニと同じような感じです。
もう一軒はそれとは対照的で、アットホームなことこの上ない。
ふだんは、ややがらっぱちなおばちゃんがメインで店番をしています。
「おや、久しぶり」
「風邪ひいたのかい」
「○○(客の小学生の名前、呼び捨てです)、勉強してるか」
てな感じでお客さんに声をかけます。
わたしも、「今日は一人かい」「そのパンはあっためて食ったらうまいよ」だのと話しかけられます。
昔風のおみせやさんの匂いとでもいいましょうか、いかにも昭和です。
自然と会話も弾みます。
距離的にはこちらの方が少し遠いのですが、わたしは愛用しています。
昔はわたしもこんな店で買い食いをしたり、おもちゃを買ったりたのでした。
いや、それだけではなく、小さなうちから、魚屋さんやたばこ屋さんや時計屋さんや花屋さんにお使いに行き、そこでも何くれとなく声をかけてもらったものです。
そしてそんな中でそれなりに社会性を身につけていったように思います。
地域的な事情はもちろんあると思うのですが、わたしの実家の近所にも、今住んでいるところにも、ほんとにそんなお店は減ってしまいました。
わたしが今の時代を生きる子供だとしたらどうでしょう。
実家の近所で、お使いに行ける距離にあるお店といったら、コンビニぐらいしかありません。
それもチェーン店の、です。
ウルトラマンメビウスよりも強力なおばちゃんは、そこにはいません。
声をかけてもらうことも、声をかけることも、おそらくないでしょう。
わたしにはそれは限りなく不幸なことに思えます。
子供の社会性に何ほどか影響を与えずにはおかないのではないか、と思うのです。
かつてとは世の中が変わってしまったなあというわたしの感傷からくる思いこみかもしれませんけどね。
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