これも2007年3月に公開したもの。ことばのネタだ。その後、類例をいくつか見つけていて、ちょっと訂正しないといけないかなと思うところがあるのだけれど、今はとりあえずそのまま載せておく。
以下、本文
「ボランティア団体を立ち上げる」という言い方があります。
普段何気なく使っていますが、変な感じがしませんか?
ドロロンえん魔くんのエンディングの歌が聞こえてきそうです。
「立ち上げる」は言うまでもなく複合動詞です。「立つ+上げる」ですね。
ちょっと複合動詞の例を思い浮かべてみましょう。
つけ狙う
撃ち殺す
あきれ果てる
引き回す
はり付ける
……。
どうもぶっそうな例ばかりになってしまいました
誰かを「つけ狙って」「撃ち殺す」なんて、「あきれ果てた」ふるまいです。あげくに市中「引き回し」の上、獄門に「はりつけられる」…。わたしはマイナス指向なんでしょうか…
いえ、そんなことはどうでもいいのです。見ればわかるように、どれも「他動詞+他動詞」の形か、「自動詞+自動詞」の形になっています。
さて、「立ち上げる」はどうでしょうか。
立つ=自動詞 上げる=他動詞
変だなあというわたしの気持ちがわかっていただけたでしょうか。ドロロンえん魔くんの…、いや、もうやめておきましょう。
似たような例を考えて、ひねり出したのが次の例です。
走りとおす(走る+とおす)
寝つづける(寝る+つづける)
どうです。「自動詞」+「他動詞」になっているでしょう
でも、よく考えてみると、どうも「立ち上げる」とはタイプが違うような気がします
だって、右の二つはどう見ても、
走ることを最後までやりとおす
寝ることをつづける
というような意味で、下の「とおす」や「つづける」が、上の動作をどんな風にやるか補足的に説明しているでしょう? 立ち上げるを同じように理解すると…、
立つことを上げる
だいじょうぶですかといいたくなりますよね。立ち上げるをあえて説明するなら、
立ち上がることを助ける
自力で立つところまでもっていく
となりそうです。単純に二つの語の意味を足しているんじゃないみたいです。こんな複合動詞の例は他にあるんでしょうか?
この不思議なことばの成り立ちについて、皆さんはどのようにお考えになりますか。
次回にわたしなりの考えを書きたいと思いますが、自信を持っているわけではありません。みなさんのお知恵を拝借できればと思います
次回の更新は土曜になります
以下、本文
「ボランティア団体を立ち上げる」という言い方があります。
普段何気なく使っていますが、変な感じがしませんか?
ドロロンえん魔くんのエンディングの歌が聞こえてきそうです。
「立ち上げる」は言うまでもなく複合動詞です。「立つ+上げる」ですね。
ちょっと複合動詞の例を思い浮かべてみましょう。
つけ狙う
撃ち殺す
あきれ果てる
引き回す
はり付ける
……。
どうもぶっそうな例ばかりになってしまいました

誰かを「つけ狙って」「撃ち殺す」なんて、「あきれ果てた」ふるまいです。あげくに市中「引き回し」の上、獄門に「はりつけられる」…。わたしはマイナス指向なんでしょうか…

いえ、そんなことはどうでもいいのです。見ればわかるように、どれも「他動詞+他動詞」の形か、「自動詞+自動詞」の形になっています。
さて、「立ち上げる」はどうでしょうか。
立つ=自動詞 上げる=他動詞
変だなあというわたしの気持ちがわかっていただけたでしょうか。ドロロンえん魔くんの…、いや、もうやめておきましょう。
似たような例を考えて、ひねり出したのが次の例です。
走りとおす(走る+とおす)
寝つづける(寝る+つづける)
どうです。「自動詞」+「他動詞」になっているでしょう

でも、よく考えてみると、どうも「立ち上げる」とはタイプが違うような気がします

だって、右の二つはどう見ても、
走ることを最後までやりとおす
寝ることをつづける
というような意味で、下の「とおす」や「つづける」が、上の動作をどんな風にやるか補足的に説明しているでしょう? 立ち上げるを同じように理解すると…、
立つことを上げる

だいじょうぶですかといいたくなりますよね。立ち上げるをあえて説明するなら、
立ち上がることを助ける
自力で立つところまでもっていく
となりそうです。単純に二つの語の意味を足しているんじゃないみたいです。こんな複合動詞の例は他にあるんでしょうか?
この不思議なことばの成り立ちについて、皆さんはどのようにお考えになりますか。
次回にわたしなりの考えを書きたいと思いますが、自信を持っているわけではありません。みなさんのお知恵を拝借できればと思います

次回の更新は土曜になります

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