2012年3月16日金曜日

旧暦2/24 再掲 クイズ─字余り

垂渓庵です。今日は4本公開の予定です。

学生の頃は比較的真面目に勉強していた。 ここに紹介する記事もその頃仕入れた知識がもとになっている。あわただしいとどうしても更新が不定期になるのは今も同じだ。できるだけなくしていきたいと思っているのだけれど。

以下、本文

和歌には字余りという現象があります。五七五七七の五句、計三十一文字で形作られるのが普通の和歌。それが時に六七五七七や五八五七七のように、五文字の句が六文字に、七文字の句が八文字になったりします。
たとえばこんな具合です。



はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに

このたびは ぬさもとりあへず たむけやま もみぢのにしき かみのまにまに

この字余りには法則があります。特に平安時代前期あたりまでの和歌についてはとても規則性の高い法則です。もう少し字余りの和歌の例を挙げてみます。どん な法則か考えてみて下さい。この法則は日本語の発音の特徴と結びついています。答えも含めてそこら辺の解説は次回ということで。

字余りの歌の例(百人一首から引用しました)

たごのうらにうちいでてみればしろたへのふじのたかねにゆきはふりつつ
たちわかれいなばのやまのみねにおふるまつとしきかばいまかへりこむ
みかきもりえじのたくひのよるはもえひるはきえつつものをこそおもへ
ひともをしひともうらめしあぢきなくよをおもふゆえにものおもふみは
ふくからにあきのくさきのしをるればむべやまかぜをあらしといふらむ

手近に万葉集や古今和歌集がある人は開いてみて下さい。
簡単に他の例を見つけられると思います。

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